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「やきいも」のもっとも美味しい食べ頃
創業百三十年を越える丸寿商店の四代目『西村光生』さんのレシピ 「買って四、五日は冷蔵庫に入れずに涼しいところへ置いて、その後二週間ほど冷蔵庫で少しずつ楽しんで。芋も呼吸をしているので、紙で巻いて、ナイロン袋には入れずに。巻いてる紙はこまめに取り替えてやってや」と西村さん。
Updated Date : 2017-02-02 14:41:13
Author ✎ Kyoto Culture
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江戸時代のレシピ本「甘藷百珍」で焼き芋を紹介した一節
生にて皮を剥、寸斗の厚さに切、 うら表共に塩をはらゝとふりかけ、 遠火にかけ、焼、切様好次第。
江戸時代のレシピ本「甘藷百珍」で焼き芋を紹介した一節 ※かんしょ【甘藷/甘薯】とは、サツマイモの別名。
東山見聞録
創業百三十年を越える丸寿商店の四代目『西村光生』さんのレシピ
「買って四、五日は冷蔵庫に入れずに涼しいところへ置いて、その後二週間ほど冷蔵庫で少しずつ楽しんで。芋も呼吸をしているので、紙で巻いて、ナイロン袋には入れずに。巻いてる紙はこまめに取り替えてやってや」と西村さん。
東山見聞録
窯の蓋を開け、焼き加減を確認。蛸薬師通りに甘く香ばしい匂いが漂い、焼き上がりを待ちわびたお客さんの顔がほころびます。 「うちが使てるのは、里浦の里むすめ。いい芋は一時しか採れませんので、焼き芋は十一月から三月まで。お盆過ぎから九月ごろまでは蒸し芋もしてますけど、四月からお盆まではどうしても店を閉めなあきませんねん」。 そう語る西村さんの後ろには、『よく休みます』という札がぶらり。 丸寿の焼き芋は、塩水につけた里むすめを炭とコークスを使って絶妙な温度と時間でじっくりと熱々に焼きあげられます。 しかし、常連さんや噂を聞きつけたお客さんのお目当ては、ほくほくの焼きたて味にあらず。 その焼き芋を二週間から三週間保存すれば、落ち着いた黄金色に染まった、まるで芋羊羹のようなしっとり甘みの増した味わいに。
購入日から2週後までの断面を比較してみるとこんな感じ。皮に近い部分の色がだんだんと濃くなっている点は味が濃くなっているように思える感覚と合致しています。
実食レビュー
2週間すれば「芋羊羹のようなしっとりとした甘みのある味わい」になる、ということなので羊羹っぽく切ってみました。この形にして食べると、もはや焼き芋とは思えないレベルの甘さと食感です。
【カドー ドゥ チャイモン】芋ソムリエ『林寛』さんのレシピ
【芋ソムリエが好みに合わせて芋を選んでくれる焼き芋店】 【カドー ドゥ チャイモン】 http://www.shirohato.com/ginza_chaimon/index.html 東京都中央区銀座4丁目6-16 銀座三越 地下2階 営業時間:10時半~20時 定休日:銀座三越に準じる
「当店の焼き芋は2~3か月ほど熟成させる“キュアリング”を行ってから、工場の溶岩プレートで、低温でじっくりと焼きます。その後冷凍し、店舗で2度焼き。最大限の甘みが引き出せます」(林さん・以下同)  林さんが紹介してくれた芋の種類は「甘蜜安納(かんみつあんのう)」。実は日本で最初に安納芋を販売したのはこの店で、今や全国的なブームとなっている。 「戦時中を思い出し、芋が苦手な高齢のかたが多い。でも芋はとても栄養がある健康食なので、芋の魅力を伝えていきたいです」
「霧島紅かぐら」vs「甘蜜安納」 どちらも100g/368円 (税込)
編集部スタッフ数人に食べてもらったところ、一同にしばしの間唸り声を上げ、結局は「甘蜜安納」を指さした。 理由は、どちらも同じくらい甘く美味しいけれど、「霧島紅かぐら」の華やかな甘みに比べて「甘蜜安納」の方がやや濃厚で甘さも上品である、ということでした。
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